20211018

身体が潰れる。四肢の全てが鉛のように重く手指の先まで毒に塗れて引きずって動く。本を買っても意味が無い。私の代わりはいくらでもいる。代わりがいくらでもいるから言われたことが何度でも心臓を貫いて何度でも死ぬ羽目になる。絵を描けても歌を歌えても誰のためにもならないので意味が無いのだった。生きてても死んでても恐らく何ら変わりは無いはずだが生きているだけで後悔を重ねていくだけの時間が増えて苦しむことが贖罪になっていればよかったと思う。切り刻まれる。意味は無いのでした。同じ風景と同じ匂いと同じ文章が廻っている。バカにするな。世界で一番悪いのは自分だと知っているのに何故か生きながらえてることに怒りを燃やしている。世界で一番悪いと教えられているのにのうのうと生き延びていることが申し訳なく殺されることを願っている。人を殺して死刑になることを夢見ても、自分の願いのために殺してしまう人のことを心配して頭が重くなる。悲しみが自分から離れていくためには死ぬしかないことを知っている。届かない夢を生きているうちに何回見れば気が済むのか分からないことを分かっている。途方もない、回数を経て、命を消費し尽くしたとしても襲いかかることが知られている例の夢たちは何もしてくれないし何もしていないのに俺が生きているだけで誰かを傷つけ手間を煩わせていることをこっそり教えてくれる俺だけに。ひとつになるには死ぬしかないことを知っている。束ねようとしている。気分は最悪。繋がりを持てても意味がないのだから死ぬしかない。約束があってもその周りの輪郭にまとわりついている薄くて黒い悪意が刺し殺してくるのだから痛くないわけが無い。病気の人間に、公的書類を書かせる意味が、わからない。ないないづくしで否定ばかり。言われたことが何度でも刺し殺してくる。本は癒しにならない。睡眠は夢で毒を盛って殺そうとしてくる。食べ物は毒を盛って殺そうとしてくる。文字は意志を乗っ取って自殺の言葉を紡ぐ。音楽は音の塊で殴る。薬はかりそめの酩酊で誘惑して殺す。今すぐ壊して今すぐ殺した方が良い。頭が自重で転げ落ち半分に割れる。中身を踏みつけて二度と戻らないように砂に埋めて、今すぐに夜景に溶け込むように言われたことが何度でも刺し殺してくる。人を傷つけてまで生きるのを許される価値はない。価値は決められている。天使であれば言葉もわかるのに天使ではないから何を話しているか分からない。頭のてっぺんからつま先まで全て知りたいのに天使ではないから出来損ないには教えられないことだけ知ることができるのでした。黒い季節というのはいつのことか。天使ではないので知ることができない。もう間に合わない。遅すぎた。遅い、元気づけているのか?後押しをしている?反対じゃないから死んでも意味がないと言いたいのか?好きな人を守るために自分が死ぬより辛い目に遭う選択をできればいいと思うのにそのような機会はないしただ無関係に具合を悪くしているだけだった。期待はずれに生き延びているが誰に対しても誇れない。娘が居たら殺していたかもしれない。来世好きなように生まれ変われるなら好きな人を助けるヒーローになりたいと思った。娘が居たら犯して殺して喰っていたかもしれない。